よく使うディレクトリはショートカットコマンドで開こう

OS:Windows

今回のは簡単に準備できて恩恵の大きい時短テクです。

ITエンジニア以外の方でも、たとえば頻繁にPC内の特定のディレクトリ(≒フォルダ)を開いてその中のファイルを開く、という方は参考にしていただけるかと思います。

たとえば、趣味でイラストを描いているAさんは、イラストのデータをD:\作業\イラスト\制作中というディレクトリに保存しているとします。イラストを描くために毎日このフォルダを開いているとしましょう。

普通に開くなら、まずはタスクバーからエクスプローラーをクリックして、Dドライブをクリックして、作業、イラスト、制作中とマウスをポチポチと潜っていきますよね。あるいは、キーボード操作に慣れていてショートカットを覚えている人であればWindows+EAlt+D、そしてパスの入力をしていくかもしれません。

でもこれすら面倒なんですよね。もっと良い方法があります。それはバッチファイルに落とし込んで、ショートカットコマンドで開く方法です。これをすれば一瞬で目的のフォルダを開くことができます。PCに詳しくない人でも簡単に設定できると思います。

sei.bat

@echo off
start "" "D:\作業\イラスト\制作中"

上記のようなバッチファイルを作成し、パスを通しておきます。

バッチファイルの作成とパスを通す方法は【Windows】日付8桁(yyyymmdd)を簡単にクリップボードに入れる方法という記事で詳しく解説しているので、そちらを参照してください。

今回は、制作中というディレクトリを開きたいのでsei.batという名前で保存してみます。これでパスを通すと、Windowsを押してseiを入力するとD:\作業\イラスト\制作中のディレクトリを開くことができます。

ファイルの名前はなんでもいいですが、既にあるファイルと被らないように、かつ覚えやすくタイプするのも面倒ではないシンプルな名前が良いと思います。

これを使えば、

たかし君「カモフラージュのために、保存先をD:\勉強\社会\宿題\2021\202110\穴埋め問題\解答\答え合わせ\秘密\危険\閲覧注意\閲覧禁止\見るな!!!\エロにしたけど、開くまでが面倒だなあ・・・」

たかし君「かえって不便だし、これじゃあ意味ないよ・・・」

といった時にも、一発で目的のブツを開くコマンドさえ用意すれば完璧です。どれだけ長くて複雑なパスでも問題なしです。やったねたかし君!もっとがんばれ。超がんばれ。

コマンドファイルにするメリットは他にも、複数のコマンドをまとめて実行できるという点が挙げられます。たとえば、

  1. イラストのデータを保存しているD:\作業\イラスト\制作中を開く
  2. 資料用にダウンロードしたファイルを保存しているD:\作業\イラスト\資料を開く
  3. 資料を探したいからPinterestPixivをChromeで、それぞれ別のウィンドウで開いておく

こういう一連の動作をしたい場合でも、そういう命令を書けばコマンド一発で実行できます。

sei.bat

@echo off
start "" "D:\作業\イラスト\制作中"
start "" "D:\作業\イラスト\資料"
start chrome --new-window "https://www.pinterest.jp"
start chrome --new-window "https://pixiv.net"

もし長期的に作業をするファイルがあるなら、それを直接開くように指定しても良いでしょう。とにかく使い方次第でかなり時短ができます。PC起動時に自動で実行するように設定しておけば、完全に自動化できます。

また、半角入力と思ったら全角入力になってた場合などはWindows seiのつもりがWindows せいになったりします。その場合はせいを削除して改めてseiを入力する必要がありますが、その場合備えてsei.batを実行するせい.batというファイルを作っておくと、いちいち再入力する手間が省けてストレスを減らせるのでオススメです。

sei.bat

@echo off
start cmd /c sei.bat

/cオプションは、実行後にコマンドプロンプトを終了するというオプションです。これがないと、せい.bat経由でsei.batを実行した時にコマンドプロンプトが残ったままになってしまうので入れておきます。

たとえば私はdevdir.batで開発環境を展開するようにしていますが、対応するでvぢr.batを作っています。これを用意しておけば、作業を始める時にWindowsを押してd e v dあたりまで入力すればバッチファイルの候補を挙げてくれるのでEnterを押すだけで良くなります。半角モードだろうが全角モードだろうが、問題なく作業の準備ができてとても良いです。

他にも自動で作業中のファイルのバックアップを作ったりと、アレンジ次第で色々なことができます。興味があれば「Windows コマンド」などでググってみてください。