WindowsでのPureRefのスナップは出来ない

結論から言うと記事執筆時点ではPureRef単体ではできません。将来的には可能になるかもです。

イラストを制作する際、ドローイングソフトとは別に資料のビューワーとしてPureRefというソフトを使用しています。少し操作方法が独特ではありますが、かなり直感的に使用することができます。とても便利です。便利なんですが、WindowsではPureRefのウィンドウ自体のスナップができません。他OSでは使ってないので知りません。どうにかしてスナップできないか、あるいは将来サポートされる予定があるのか、というのを調べてみました。

ウィンドウ自体のスナップとは、たとえばアクティブなウィンドウをWindows+Left等で画面の左端にスナップしたり、Windows11であれば最大化ボタンのマウスオーバーでウィンドウのレイアウトを変更したりといったアクションのことです。PureRefのイメージやキャンバスのスナップではなく、PureRefのアプリケーションウィンドウ自体のスナップのことですね。紛らわしいですが。

一応、リサイズもドラッグも可能なので手動で疑似的にスナップすることはできるのですが、いかんせん手間です。ピタッと位置調整できない上に毎度毎度やるのはしんどいです。せっかくOSの標準機能で楽にできるのだからそっちでやりたいという思いはあります。

ということでこの要望を出そうと思ったのですが、フォーラムを検索すると同様のスレッドがヒットしました。

Make Pureref work with WINDOWS AERO/SNAP

“snap”で検索するといくつかヒットしますが、最新のスレッドは上記のようです。内容はこんな感じ。本文の引用と記載します。太字はDeepLで日本語に翻訳したものです。

in windows you can take any window and drag it to the top to maximize, to the left or right to snap it to the left or right , or snap it to each corner of the screen to snap and resize the window to a 4th of the screen estate.
This would be handy for this program too, somehow it doesnt work right now.
ウィンドウズでは、任意のウィンドウを上部にドラッグして最大化したり、左右にスナップしたり、画面の各コーナーにスナップしてウィンドウを画面領域の4分の1にリサイズすることが可能です。
これはこのプログラムにも便利なのですが、どういうわけか今は動作していません。

返信として、

Thank you for the suggestion! This is something we’ve tried to fix but unfortunately not been able to find a solution for. Windows is very picky about which mouse button is pressed while dragging the window and since we use right click it wont work.
Do you specifically need for it to work with dragging or would the Win+Arrow keys shortcuts work for you?
ご指摘ありがとうございます これは、私たちが修正しようと試みていることですが、残念ながら解決策を見つけることができません。Windowsは、ウィンドウをドラッグするときにどのマウスボタンが押されているかに非常にうるさく、右クリックを使用しているため、うまくいきません。
ドラッグで動作させる必要があるのか、Win+矢印キーのショートカットで動作させる必要があるのか、具体的に教えてください。

PureRefはイメージの移動が左クリックでのドラッグ、キャンバスの移動がホイールでのドラッグ、ウィンドウの移動が右クリックでのドラッグという操作方法になっています。一般的なアプリケーションはメニューバー(タイトルバー)があり、そこを左クリックでのドラッグでウィンドウの位置を変更できますが、PureRefはそういう作りにはなっています。恐らく表示領域をできるだけ広く取るための措置だと思います。

別に殊更変な訳ではないと個人的には思いますが、とはいえWindowsが想定している操作方法ではないため、標準機能に制約があるということなのでしょう。こういった背景があるのでWindows側で何かしらの変更が入るか、PureRef側でスナップ用のUIを提供する必要があります。前者はほとんど望みがないので、いつか後者が実装されるのを待つという形になるでしょうか。しかし表示領域のサイズを取得していい感じにスナップするという処理自体はそこまで難しいことではないものの、UIの観点からどうなるでしょうか。どちらにせよ時間が掛かりそうな気がしますね。

一方同スレッドではこういった提案もされています。

With the increasing adption of ultrawide monitors as well there are things like Fancy zones and it would be nice for Pure ref to be usable with all of these things I agree. Would it work to have a window bar that is minimized unlesss the cursor hovers over the top edge of the window for a few seconds that would allow you to interact with the canvas like a normal windows operation? That wouldn’t change the existing setup, but add the ability to resize/position like normal when in that mode, and disappear when not desired to retain the “purity” of the simple window.
Just a thought/wish!
ウルトラワイドモニターの普及に伴い、Fancy Zoneのようなものもありますし、Pure refがこれらすべてで使えるようになるといいと思いますね。ウィンドウの上端にカーソルを数秒間乗せないと最小化されるウィンドウバーがあれば、通常のウィンドウズ操作のようにキャンバスと対話することができるのでしょうか。その場合、既存の設定は変更されませんが、そのモードでは通常のようにサイズや位置を変更する機能が追加され、必要ないときは消えて、シンプルなウィンドウの「純粋さ」を保持します。
単なる思いつき/願いです!

タイトルバーを非表示にしておき、ウィンドウ上部に数秒マウスオーバーさせれば見えるようにすればできるのでは?という提案ですね。技術的にできるかはわかりませんが、良いアイディアだと思います。

ちなみにFancyZoneというのはMicrosoftが提供しているPowerToysというツールアセットに組み込まれているツールの一つで、表示領域(モニター)ごとに予めウィンドウのレイアウトを割り当てておき、簡単にレイアウトを変更できるようにするというものです。PureRefはこちらでも非対応になっています。恐らく標準の方法でウィンドウの移動ができるツールでないと使えないのではないかと思います。

個人的にはPureRefは毎日起動するツールですし決まった位置に決まったサイズで配置したいので、スナップができるととてもありがたいです。

スナップ可能な仮想環境内で起動して疑似的にスナップするっていう感じですかね。PureRefは仮想環境内で最大化とかすればいいかな…とも思ったのですが、参照する時であればそれで良いかもしれませんが、画像をD&Dで集める時は使いにくそうですね。恐らく仮想OS内のPureRefにファイルをD&Dで持っていくのは出来ないと思います。(試してないので予想ですが…)