いじめアンケート改竄についての雑感

最近夢日記ばかりだったので、たまにはこういったただの雑感も書いておこうと思います。夢日記も好きなんですけどね。

以下の記事を読みました。

いじめ調査の回答「ない」に改ざん 仙台・七北田小講師を懲戒免職

こういうのとても残念ですよね。私も小学生の時いじめられていましたが、その時先生に相談しても何も対応してくれなかったのを思い出しました。ちなみにその時は、授業参観の日にいじめてた奴の保護者に直接チクるという方法で解決しました。その保護者さんがPTAでのいい立場の人だったことも関係あるのかもしれませんが、私の目の前でこっぴどくいじめっ子を叱っていたので気分が良かったです。

いじめのアンケートって、かなり勇気を出して回答する訳じゃないですか。そして深刻にいじめに悩んでいて、中には自死も考えているような生徒だっている訳ですよ。そういった生徒からしたら、このアンケートは自分を救ってくれる道になっている、本来そうあるべきなんですよね。回答は匿名かもしれませんが、学校側・先生側にいじめの実在を認知してもらえる機会な訳です。

そんな生徒の気持ちも想像できず、

「いじめが少ないと自分の評価が上がると思った」と話しているという。

なんて意味が分からないです。ガキかよ。自分の評価が上がるなら、現在いじめられていて苦しんでいる生徒はいいということでしょうか。

私は教師ではないですが「アンケートを忠実に収集しその結果を正確に上に伝える」方が評価は上がるような気がしますけどね。少なくとも弊社では、弊社というか一般的な企業ではそうだと思いますよ。「上司からの指示で自社製品のアンケートをとったが、評判があまり良くない。このままでは自分の評価が悪くなるので改ざんした」みたいなもんですよ。意味わかんない。(生徒を製品にたとえるのはちょっとどうなん?って感じですがいい例が思い浮かばなかった)

こういうことを教師側がやりだすと、いじめに遭っている子どもも「学校や先生に相談しても意味がない」と思ってしまうかもしれません。すると自死の道を選んだり、あるいは学校に通えなくなったり、あるいはやさぐれて将来は反社になる…などということもあるかもしれません。(もちろんいじめとは無関係にこういうことはあるかもしれませんが)

子どもたちは先生や学校を信頼して真摯に回答したと思いますが、それを自分の評価が上がると思ったとかいうクソしょーもない理由で踏みにじるのが個人的に許せないです。

別の小学校にいた2016年度と18、19年度にも同様の改ざんを行っていたことを認めている。少なくとも延べ66人分の回答を書き換えるなどしたという。

今回たまたま保護者の方からの指摘で発覚しましたが、この先生はアンケート改ざんの常習性があるようなので、たぶん今回発覚していなければ何回でも同じことを繰り返していたかもしれません。

講師は日常的に児童に「教頭に言うぞ」などの言葉を発していた。

いってみたらこの発言も、受け手によってはいじめと思われれるかもしれませんよね。少なくとも教師と生徒の一般的なやり取りではないような気がします。

この先生は臨時講師だそうですが、もし私に子どもがいたら「自分の評価のためなら人の悩みや苦しみをないがしろにしてもかまわない」「より強い立場の人を引き合いに出して従わせようとする」と考えているような人には預けたくありませんね。特に小学生という大事な時期にそんな考え方に触れさせたくありません。

市教委は私文書偽造の疑いがあるとして、講師の告発を視野に宮城県警と相談する。

おそらく匿名のアンケートだと思いますが、このようなケースも私文書偽造に問えるのですね。知らなかったです。

wikipediaには

文書の名義人と作成者との間の人格の同一性を偽って文書を作成することと言い換えることもできる
(中略)
本質的部分を改変した場合は、新たな文書を作成したのと同じであるから、偽造となる。

とありました。今回のケースでは、いじめの実態などに関しては文書における本質的部分と言えるでしょうから、偽造にあたる可能性があるということでしょうか。なるほど。

谷田至史教育人事部長は「学校教育への信頼を損ねた。再発防止に万全を期し、全教職員でいじめ防止に努める」と陳謝した。

再発防止に関しては、アンケート収集用のWEBページを作ってオンラインで集計するというのはどうでしょう。教師側・学校側の介在する余地なく、直接生徒から教育委員会に結果を送信するという方法です。少なくとも教師側・学校側が改ざんすることはとても難しくなると思います。

どうやってセキュアにするか、プライバシーに配慮した作りにするかというのは検討すべきかもしれませんし、構築するにしてもかなりのコストがかかりますが、多分全国各地の教育委員会に流用できる仕組みだと思うので、文科省が最初に大きいコストをかけて作ってあとはそれを各地が利用するみたいなやり方でできそうですけどね。まぁ予算感とかはわかりませんが…。

あと、もしもいじめありと報告した場合に実際に教師が、学校や市教委から何かしらのペナルティを食らうのだとしたら、それはおかしな話だと個人的には思います。

今回の先生は臨時講師の方だそうですので、立場は他の先生よりは低いのでしょう。たとえばこれが原因で減給になったり、あるいは契約更新されない(解雇)ということがもしもあるのだとしたら、トップの意識を変えないといつまで経ってもこういう偽装は起こるでしょうね。そして最終的に苦しむのは生徒や保護者たちです。

参考