ダークサイド絵師

ダークサイド絵師

ダークサイド絵師とは何か。もちろんそんな言葉はない。私が作った造語だ。

ここでは、「他人に嫉妬しまくって自分の絵を好きになれなくなった絵師」のことを「ダークサイド絵師」と定義してみる。

決して「健全絵を描いていたけどえち絵を描き始めた絵師」のことではない。それはダークサイドじゃなくて自由の翼だ。

今回はちょっと、ダークサイド絵師に関して思うこととかを書いていこうと思う。

なぜダークサイドに落ちるのか

他の人の例があまり分からないので自分のことを書くと、私の場合は嫉妬心が膨れ上がることが多い。しょっちゅうダークサイドに落ちてる。

たとえば他のイラストレーターさんの作品がめちゃくちゃ伸びていた時。私は昨年「100RTされるイラストを描く」という目標を立てていたが、達成されることはなく最高60~70RTくらいだった。でもそのイラストレーターさんは余裕で300RTとか何千というオーダーでいいねされている。

もちろんその作品自体はとても素晴らしいんだけど、でも自分だって一生懸命描いているのになんでこんなに差があるんだろう…と考えると本当に凹む。

自分には実力がない、才能がない。自分の作品には価値がないと思ってしまうのは本当に悲しい。自分の作品だっていいねやRTをしてくださったり、リプを送ってくださる方もいるのに。その人たちの気持ちを無下にしてしまうのもとても失礼なことだと思う。思いはするけど、でも一回マイナス方向にいっちゃったメンタルってなかなか復帰するのに時間がかかるんだよな。

そもそも比較するのがおかしい

ただ、そもそも自分の作品と他人の作品を比較すること自体が間違っていると思う。別にその人の作品が評価されているからといって、自分の作品が貶されているという訳ではないんだよな。事実、自分の作品を好きと言ってくださる人もたくさんいる。

混同して考えがちだけど、別に一人がいいねできるのは何作品までとか決まっている訳じゃないし、そもそも「肯定的な評価がされていない」というのは「否定的な評価をされている」という訳ではないなんだよな。別に他に人の作品が伸びているからって、自分の作品がダメだと言われている訳ではないのに何を同一視しているんだろう…と思う。まぁ自分の話なんだけども。

「〇〇って可愛いよね」「かっこいいよね」というものを表現した時に、「いいな」と思ってくれたらいいねで返してくれるし、「これは他に人にも広めたい」と思ったらRTしてくれるし、「わかる!めっちゃ好き!」と思ってくれたらリプをくれるかもしれないし、「この人の作品好き!また見たい!」と思ったらフォローしてくれるかもしれない。自分の作品というプレゼントに対して、見た人はいいねやRTなどのプレゼントで返してくれるんだよな。そしてそうやってお互い幸せになっていくんだよな。単純なことなんだよな。そのやり取りが好きだからこそ私は絵を描いている訳だから、やっぱり自分への評価と他人への評価は一切切り離して考えるべきだと思った。

自分が絵を描き始めたのは、日々いろいろな絵を見ていて「自分もこんな絵が描けるようになりたい」と思ったのがきっかけだから、別に他人を妬んだり僻んだりしたところで自分の絵が上手になる訳じゃない。それよりは手を動かして、視点を変えて色んなことを吸収しながら練習した方が、「本来の目標」には近づける。

嫉妬心のハンドリング

そもそも自分の作品に完璧に満足していればいちいち他人の作品に対して嫉妬したりしないし、他人の作品に嫉妬するということは自分の作品に対して何かしらののびしろを見出していることに他ならない。そこをうまく補えるように練習した方が絶対に良いと思う。

そして自分が嫉妬している誰かも、同じように他の誰かに嫉妬していたかもしれない。でもその人もその問題を解決できたからこそ、自分に嫉妬されるくらい大きな成長をしたんだと思う。自分の努力が足りているのか、方向性が合っているのかはわからないけど嫉妬するくらいならラクガキを描く、それすらきついならモルカーを見るなりさっさと寝る運動して汗を流すなりして気持ちを切り替えないと、ズブズブと沼にハマっていくだけだ。

クリエーターは偉いし尊い

ここで言及する対象に自分も入っているので若干気恥ずかしいが、そもそもイラストレーターに限らず文章を書いたり音楽を作ったりする人も、クリエーターはとても偉いし尊い存在だと思う。だって自分の時間を削って、誰か嬉しい気持ちになれるように作品を作っているんだぜ。聖人かよ。全員幸せになってくれ。

暇つぶしにデマを流したり他人を誹謗中傷したりするような人もいるのに、自分の時間を削って誰かを幸せにするって本当にすごいと思う。なかなかできることじゃないと思うよ。

まとめ

  • 誰もがダークサイド絵師になりうる
  • それは必ずしも悪いことじゃなく、「自分が本当に表現したいもの」を見つけるいいきっかけになる
  • 嫉妬してる時は自分の作品と向き合おう
  • クリエイターはマジのマジで聖人